【短編】おはようからおやすみまで

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 僕の頭を撫でて、玄関で靴を履く。今日は珍しくスーツ着て行くんだね。とっても似合っててカッコいい。スーツ着てる春臣、好き。 「春臣、好き?」  首を傾げてそう聞くと、春臣はちょっと笑って、僕を抱き寄せてキスをした。  もー、好きって言えばいいのになぁ。  そんなこんなで置いていかれたので、僕は防音室にこもってギターを弾いたり、弦を張り替えて音を聴き比べたり、曲のストックを作ったりしてる。  仕上がってはないけど、大体5曲できた。これはもうすぐ制作を始める、2枚目のソロアルバムに使おう。  弦は3メーカーのを弾き比べた。いつものやつがやっぱり弾きやすいけど、たまに他のメーカーのを弾いてみると、意外にこれもいい音だなっていうのがあったりする。気に入ったやつは、サブのギターに張っておいたから、ライブで使お。  あと、急ぎじゃないけど、エンドース契約してるギターメーカーからメール来てたっけ。  マックを開いて、メールを確認する。そうそうこれ、EGFからのメール。
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