運命のふたり

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私は扉を力の限り開け放ち、今まで一番の速さで走り、三原さんの前に立った。 「蛍斗くんっ!もう、、もう止めてっ!」 三原さんの前で大の字で蛍斗くんの行く手を阻んだ私に、蛍斗くんはとても驚いていた。 「ど、どうして、、?美咲、だってこいつはっ―――!」 「もういいの。だって、三原さんはもう反省しているもの。だって、反省してるのにそんなことしたら、そんなのいじめと一緒じゃない。もう、、。私見たくないの、、っ!」 蛍斗くんはハッとした表情をして、振り上げた腕を下ろした。 「ごめん、、やり過ぎた、、。」 蛍斗くんは反省しているみたい。 「それでいいの。それで、、。」 私は蛍斗くんに微笑んだ。 すると、三原さんは私の前にそっと来た。 「美咲、、。ごめんね。今まで。ずっと、、貴女のことが羨ましかったの。正義感で溢れてる貴女が。ごめんね、、。ホントにごめん。せ、先生にもちゃんと話すから!もう、、こんなことやんないから、、仲直り、しよう?お願い、、。美咲、、。」 そして、三原さんは涙を流した。その目には、もう、一点の曇りもなかった。 だから。 「いいよ。でも、先生には言わなくてもいいよ、雪。」 と、私は笑顔でそう言った。 昔、友達になろうと言って手を繋いだ、懐かしい笑顔で。 そして、涙を流しながら、雪もあの時のように笑ってくれた――――。 仲直りした後、朝のチャイムが鳴った。 先生が入ってくると、私と雪が仲良くなっているのをみて驚いていた。 だから、昔のように私たちは手を繋いで 「私たち、親友ですから!」 と言って、笑い合った―――――。 その後、中学校でこんな噂が流れたらしい。 ―ケンカで別れた二人がつい最近仲直りし、学校を代表する二人の美少女が、今はとても仲の良い親友となっている。 一体誰のことだか、私にはわからない。 けれど――。 私は、雪とこれまで以上に仲良くなれた。 これも全て、蛍斗くんのお陰―――。
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