新入部員

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新入部員

 この春、坂下高校のオカルト研究部に1年生が2名入部した。  それまでは2年で部長の稗田(ひえだ)と顧問である滝川先生の2人だけの部活だった。(そのほか4名は名前だけの幽霊部員である)    新入生が入部したため、今年の活動計画をたてようと集まった席で1年の飛島(とびしま)が唐突に話をきりだした。 「白い猫の噂知ってますか?  ぼくの付き合っている子が大鳥女子にいるんですけど、白い猫に花をもらうと両想いになるんだよって言うんすよ。」 「はじめて聞きました。詳しく話してくれませんか?」  部長の稗田は話のつづきをうながしたが、同じく入部したばかりの1年の鈴木は眉をひそめて不満をあらわした。鈴木は昨年の活動報告を読んで入部をきめていた。その報告によると、この部は主に坂下町の史跡を研究していた。  活動計画という意味を理解していないのか、飛島は噂のつづきを友達に話すような口調で話しだした。  
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