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大当たり!!!
「うわぁっ…わああぁぁぁぁぁーーー!!!
どしいぃぃぃぃぃーーーーーっ!!!!」
百瀬桃香はひとり、発狂状態となっていた。
それは先ほど自分宛てに届いていた、1枚の薄い封筒だ。
開いて見てびっくり。
「こ、ここここ、こここここここ、最前列ど真ん中ーーー!??」
先ほど、桃香の推しの…大城海里の舞台チケットが届いたのだが。
なんと桃香の座席は、最前列ど真ん中だったのだ。
あまりの衝撃に、腰が抜けた。
部屋に座り込む。
胃液が込み上げてくる。
それほどに、衝撃だったのだ。
これまで舞台もコンサートも落選率が高かった上、当選しても、お情け程度の座席くらいしか当選したことがなかったからだ。
「桃香ー、ごはんよー」
母が階下から呼んで来るも…
「き、今日は胸がいっぱいで、ごはん、いりましぇん……」
桃香はおそらく、白目を剥いたような顔をして、ひとり呟いた。
「こ、こんな超特等席…
私、生きて帰れるのかしら…???
というか、絶対この日行く!!!
病気も事故も災害も、何もあるなーーっ!!!」
桃香は切実に願った。
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