王道転校生きたる?

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トントン 「2年S組、雪白桜夜です」 「あぁ、入っていいよ」 「はい。失礼します」 ガチャ 「急に呼び出してごめんね?雪月(さつき)」 「いえ、全然大丈夫ですよ!!拓海(たくみ)さん」 こちらのダンティなイケメンさんは、東條拓海(とうじょうたくみ)さん!! 義父と幼馴染の父と先輩後輩の関係で、昔からちょくちょく遊んでもらったりしてたんだよね 「紅茶だよ、雪月」 「わっ、ありがとうございます。勇人(ゆうと)さん」 こちらのまたまたイケメンさんは、榊勇人(さかきゆうと)さん。 勇人さんも拓海さんと同じく、義父と幼馴染の父と先輩後輩の関係で、拓海さんとは同級生 勇人さんにも遊んでもらってたんだよね 「今日、急に呼び出したのは明後日に転校生を迎えてほしいからなんだけど  本当に急だけどごめんね…」 「大丈夫ですよ!!転校生だろうなと大体察しがついていたので…  ……如月(きさらぎ)(れい)…様ですか…?」 「…うん、雪月の言うとおりだよ」 あぁ、口端がさがって行ってる。 いつもみたいに副会長の顔を作らないといけないのに… 今、僕の顔は恐らく[恐怖]と[憎悪]、[殺意]で、感情がない真顔になってしまっているだろう…いや、殺意のほうが大きいな。 「…そうですか。まぁ、でも来ない方がおかしいと思っていたんですけどね  でも何で今更、しかも5月と言う中途半端な時期に…」 「それは多分、単純に成績が低いから入ってこなかったと思うんだけど  通ってた高校では暴力沙汰を起こし、起こした本人の言い分は「俺は悪くな  い、俺が全部正しいんだ」…だとさ」 「あぁ、なるほど…  ではこれは、裏入学に近い感じになるんですかね?」 「正直絶対入れたくないんだけどさぁ、その高校の校長が知り合いでさぁ  「ありもしないことで脅されてる助けて」って言われてね…」 「助けたいんですね」 「…うん」 …本当に拓海さんは優しいな 「それに、転校生はそいつだけじゃなくて、他2人いるんだよね」 「…は?」 なんですと? 「と言うことは計3人も!?」 「そうなんだよね、、、一応その二人も警戒してほしくてね」 「何でですか?」 「二人ともそいt…如月君と同じ学校の子でさ、片方は恐らく如月君の従者か  な、敵か、味方かはまだ不明  もう片方の子は、家の事情でこの学園に来るらしいんだけど…  同じ高校、しかも同じく中途半端な時期の転校生、警戒することに越したこ  とはないかなと思って」 「そうですね…」 「でもね、この二人は成績、素行に問題があるどころかこの学園でもトップに  入る成績だったんだよね…前の学校でも好意は高かったらしいしね」 「うーん…それだけの情報じゃまだ何ともいえないですね」 「そうなんだよねぇ…」 従者の子は一目見れば味方か敵ぐらいかは分かるかな… 僕の敵なら、如月君を褒め称えているはず。 逆に僕の味方なら、小間使いのように扱われ不満を持っている子か、それとも 昔のみたいにろくな扱いをされていない子か…。 「…紡絆(つむぎ)兄さんと、風真(ふうま)兄さんに相談してみます」 「んっ?(すばる)(すみれ)はいいの?」 「ん~、昴にぃと、菫にぃは忙しいから、ひとまずこの二人に相談してみま  す」 「そうか、ごめんね雪月には迷惑をかけるね…」 「大丈夫ですよ!僕に任してください  それに、元々如月君をこの学園に入れても大丈夫と言ったのは僕ですから」 「…ありがとう」 「それでは失礼しますね」 ガチャ パタン …まずは生徒会室に行って、会長たちに説明しないとなぁ
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