水道水が美味しい

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標高1600m、霧ヶ峰高原の合宿所、初めての合宿。赤いタイツの先輩の声が響く、もうあと、一周。前と後ろに先輩がついて、リズムを作ってくれている。雲の上を走っているよう。意識が朦朧としてきた。 「よーし、今日の練習は終了」「水、飲んでいいぞ!」 フラフラしながら、蛇口にたどり着いた。 頭から水をかぶる。蛇口を目いっぱい開いて、口に水をほおばる。 「美味い!」 あの美味しさを、50年経っても忘れていない。 だから、今日も、走り続ける! 先日、赤タイツの先輩にお会いした。合宿の話をしてみたが、ご本人は全く覚えていないそうだ。そんなものかも知れない。
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