プロローグ

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プロローグ

 もう夜も遅かった。私は廊下のベンチにひとり腰掛けていた。  長い廊下の先にはICUがあり、時折ドアが開いて、防護服の看護師が慌ただしく出入りしている。ドアが開くと、心電図の音や医療機器のアラームがけたたましく響く。そして、気密性の高いドアがいったん閉じられると、廊下は再びひっそりと静かになる。
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