prologue

2/5
67人が本棚に入れています
本棚に追加
/94ページ
 聞き慣れた声に、わたしの体はいともたやすく止まってしまった。 「詩織……!? どうしてここに……」  それは、わたしの一番かわいい後輩で、幼なじみの姿だった。綺麗な黒髪はわたしと同じように顔に張り付いていて、心なしか表情も崩れている気がする。呼吸も荒く、肩で息をしていた。 「明日香先輩、死ぬのは確かに先輩の勝手です。でも……死ぬ前に、私と付き合ってください」 「……は?」
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!