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3 泣き虫 野良は、生意気 野良
目覚めた刈谷は、俺に頭を下げた。
「すみませんでした」
だけど、なんだろう。
どこか、ふてぶてしくて、素直に受け止められない感じがした。
「別に、もういい」
俺は、刈谷の前に座って、奴を見てきいた。
「あんた、これから、どうしたい?」
「えっ?僕?」
ぼく?
俺は、なにか、拍子抜けして刈谷の顔を覗きこんだ。
こいつ、やっぱ、何か、変。
大人かと思ったら、妙に、幼く感じることがある。
俺は、刈谷に向き合って、奴にきいた。
「あんた、年、いくつ?」
「そ、れは・・」
刈谷は、口ごもっていたが、やがて、小声でもごもごと言った。
「・・4・・」
「えっ?」
「14・・もうすぐ、15」
「はぁ?」
俺は、さすがに、驚いてしまった。
この図体で、中学生?
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