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ははん。
俺は、刈谷の態度にピンときた。
「お前、あれだな。家出人」
刈谷がびくっと体を強ばらせた。
間違いない。
俺は、刈谷にきいた。
「なんで、家出なんかしたわけ ?」
「そ、れは・・その・・ぼ、くが」
刈谷は、口ごもった。
「せ、先生と・・そういう関係になっちゃったことが、パパに」
「そういう関係って?」
「男と、女の関係」
「へっ?」
俺は、言葉を失った。
14才で女を知ってんのかよ、こいつ。
俺だって、まだなのに。
「すげぇな、お前」
俺は、尊敬の眼差しで刈谷を見ていた。
俺が14の頃なんて、せいぜい、ゲーセンで管をまくぐらいだったっちゅうの。
それを、こいつは、女の先生とやってたとか。
まじ、リスペクトしちまうぜ。
まあ。
こんないい体してて、全く、見た目、中坊には、見えないしな。
ほんと、ドーピングでもしてんのかよ、こんなに育っちゃってさ。
俺が、そんなことを考えていると、刈谷は、言った。
「パパに、先生が言ったんだ。僕が、その・・異性愛者じゃない、って 」
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