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はい?
いせいあいしゃ?
何、それ?
「どういうこと?」
俺がきくと、刈谷は、目に涙を溜めて、俺を見つめて言った。
「ぼ、僕、は・・女、と、できな、い」
つまり、こうだった。
いいとこの家のお坊っちゃまである刈谷くんは、家庭教師の女の先生である久美先生に摘まみ食いされてたんだが、先生とは、最後までできなかった。それだけなら問題はないことかもしれないが(そうなの?)それを家の使用人(すげぇな、使用人って)に親にチクられて、問い詰められた久美先生が逆ぎれして、こいつが女とやれない人種だといったらしい。
なんか、どうでもいいことなんじゃ。
俺がそう思っていると、刈谷は、ぽろぽろ、涙を流した。
マジか。
俺が、少し、驚いて見ていると、刈谷は、言った。
「ぼ・・僕は・・男が、好、き、なんだ・・」
衝撃のカミングアウト。
刈谷は、号泣しながら言った。
「せ、先生が、僕のこと、気持ち悪いって・・」
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