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男は、見たところ、顔やら手足やらに無数のかすり傷のようなものがあった。
きっと、たちの悪い連中に、いじめられたのに違いない。
この辺は、俺が言うのもなんだが、がらの悪い連中が多い。
きっと、こいつも、奴等にやられたんだろう。
「立てるか？」
俺が聞くと、男は、頷いた。俺は、男に手を貸してやった。
そのヤングホームレスは、けっこう、いい体をしてて、身長も俺より、２０センチぐらい高かった。
俺は、ヨロヨロしている男に肩を貸して、言った。
「歩けるか？」
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