9 野良は、愛を囁く

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刈谷は、しばらく、俺の中で留まっていた。その熱い質量に、俺は、内側から溶けだしそうになって、呻いた。 「か、りや・・も・・だめ・・」 「動くよ、雅人」 刈谷は、俺の中を抽挿し始めた。奥へ。もっと、奥へと、俺を突き続ける刈谷に、俺は、堪らずよがり声をあげていた。 「あっあぁっっ!も、だめぇっ!おく、あたってるぅっ!」 「雅人、雅人の中、すごく、熱くって、絞まってて、気持ちいい」 「あぁっ!・・かり、やっ!」 俺は、堪らず精を吐いた。それに続いて、刈谷も、俺の中へと熱い迸りを放った。 「ふぅ・・」 俺は、息をついた。 終わった。 だが、刈谷は、まだ、俺の中に留まっていた。 「よかった?雅人」 「ん・・いいわけ、ないだろ」 俺は、言った。すると、刈谷は、俺の体を持ち上げて、くるりと裏返すと、俺の腰を高くあげさせた。 「な、にする」 「俺だけ、気持ちよくなったら、雅人に悪いから、雅人がよくなるまで、やる」
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