古本

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古本

ある人が古本屋で一冊の本を購入した。 一気に引き込まれ寝食を忘れ没頭した。 しかしいくらページを捲っても読み終わらない、彼の目は日毎に落ち窪んでゆく。 ある日 彼は本の裏表紙を開き、最後のページを皮をはいで作り、血文字で書き足した、 "読まないで下さい" と。 そして静かに崩れ落ちた。
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