夏だ!海だ!海水浴で大暴れ

6/7
166人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
「凄っ!お城と神社?ほんとに砂で……あ、何か術使ったの?」 「そんなことしませんよ。海水で固めて作ったんです。ほとんど那智が」 「那智さん器用だね」 「でもなぁ、城には負けるぞ?見てみろ、ベランダとかまで作ってやがる」 「モデルは俺の城だがな」 「魔界の城って、どんなのだろう?この砂の城にそっくり?」 「城はな。空は赤黒いというか、薄暗い感じだと思ってくれ 」 そんな話をしていると、「ぼく、行ったことあるよ」と可愛い声。 下を見るとしっぽのない犬がすっごい笑顔でこちらを見てくる。 「えっと、ムーくん?」 「うん」よろしくね、と前足を上げているので、握手をしてから改めて見ると、神社の隅に可愛い狐までかざってある。 「これって、煌輝くん?」 「ま、まぁな……あいつは海が好きだから」 そう言って照れ隠ししている那智の影から、煌輝が嬉しそうな顔で砂の城を見ている。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!