夏祭り~天満堂組~

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「何だこの人間の集合体は!」 そういうルーカスは魔界の王子。 口は悪けれど、優しい一面もある。 が、姉の結月は破天荒…… お付のユーリが気の毒になるほどに。 「あの辺が空いてるな。ユーリ!鍋!」 「はい」 「はいじゃないって!何売るつもりだよ!」 「奏太、祭りといえば出店!出店といえば?」 「ぼったくり薬?」 「アホかー!飲みすぎ食べ過ぎには天満堂特製胃腸薬だ!」 「人には見えないようにするんだよね?」 「当たり前だ!人外専門店の開店といこうじゃないか!はーっはっはっは!」 結月を姉に持つ俺、奏太とお付のノアとしては一刻もやめさせたいが、言って聞くとも思えずにルンルンと走っていく姉が暴走しないように見張るしかない…… 祭りなのに! 「奏太、俺はちょっと色々とみてくる」 「ルーカスさん、一人で大丈夫?ニコルさんは?」 「あいつは遅れてくる。気配をおって来るだろうから心配はないが……腹減ったな……お前たちはどうする?」 「一旦結月さんの方見に行くよ。ユーリさんだけじゃ心配だから」 そう言って別れ屋台へ行くと、ムワッとしたなんとも言い難い匂いと煙。
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