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「ちょ、何これ」
「もう少し待て。この煙が消えたら完成……」
ニヤニヤとおお鍋をかき混ぜる横では、小瓶を用意しているユーリ。
「ユーリさん、止めようよ」
「このテンションの姫は止まりませんよ。ここは大丈夫なので、お祭りを見て回ってきても大丈夫です」
「そう?」
「はい。ノア、ちゃんと奏太様をお守りしなさいね」
「分かってます」
ノアからサングラスは取り上げたものの、背が高くて銀髪。
オールバックで後ろでひとつに括っていてスーツ姿なんて、どこからどう見ても映画に出てくる悪役……もしくは工作員のよう。
「ノア、これ持って」
近くにあったわたあめ屋で買ったわたあめを持たせるものの、観光の外国人にも見えない。
どうしたものかと、思うものの、もう何を着せても目立つものは目立つだろうと諦める。
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