1人が本棚に入れています
本棚に追加
でも、ハルは、今までどうやって生きてきたのかわからないくらい危なっかしくて、放って置けないから、ついてきてしまう自分も自分だ。
こう見えて、ハルの頭はいいはずなのに、話すこと、為すこと全てがアホっぽい。
「私子供が生まれたら、ナツって名前つける」
「は?えらい安直だな?」
「だって、好きなんだもん」
「おい、旦那の意見も聞いてやれよ」
「あ、私とアキの間に生まれた子ならぴったりだね」
ハルは何も考えてないのだろうけど、俺の思考を止めるのには充分な言葉だ。
ハルと恋をして、結婚して、キスとか、それ以上もした結果、彼女の言う「ナツ」が生まれることを想像してしまった。
「いや、フユの可能性考えろ……てか、そんな未来、来ねぇし」
少し期待したくせに、茶化す俺。
「えー、アキくん冷たいー」
棒読みで言うハルは、なにも傷ついていない事実に、少し傷つく俺。
最初のコメントを投稿しよう!