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今日は、うちまで彼女が押しかけてきた。
あれから毎日のように図書館で会っていたけど、出会って一ヶ月の男の家に押しかけるのはいかがなものか。
ああ、本当にコイツは。
この前の課題図書は、俺の私物だったから、アイツに貸したら、返すのは図書館でいいって言ったはずなのに、家までついて来やがった。
なんなんだよ。
来る必要とかねーだろ。
でも、それは彼女が俺に忘れたスマホを取りに来させるためだけの口実だと悟る。
そして、ハルは夏に対する異常な愛を語り始めた。
ついこの前も同じ話をしたのに。
夏の美しさとか、アイスの美味しさとか、木陰で話すのが楽しいこととか。
更には、それを疑似体験させようとする。
今は、アイスを食べるために無理矢理連れ出されそうになっている。
そんな必死に、己の欲に忠実になっている君を見て……俺が気づかないとでも思ったのだろうか。
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