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「夜露はちゃんと集めてきたんだろうな?」
「まかせろ、小瓶に4本、
それから薬草類も一緒に生えてたから少し採ってきたぜ」
とカイは得意げに胸を張る。
小瓶4本程度では大した稼ぎにならないことを、
この時まだ誰も知らなかったのはある意味救いである。
ギルドのオヤジもあえて相場を伝えなかったあたりはベテランのマスターらしかった。
洞窟の外の空はカクテルのような不思議な色合いに染まり
夜明けがはじまっていた。
ひと仕事終えてホッとしたこともあり全員途方もない眠気に襲われる。
ギルドも流石にこんな時間には営業していないだろう。
「とにかくもう、今すぐ宿で眠りたいですぅ~」
この頃にはもうクレイヴァーはひと仕事終え、
黙々と仕事をこなす様が依頼人にも気に入られ
カイ達よりも稼いだ上にもう宿で一休みをしていたのであった。
ともあれ一行はなんとか1つ目の依頼を無事に遂行することができ数日分の日銭を手したのだった。
-1話 完-
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