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2話-あぶないティータイム?
いい朝だった。
清々しい風が窓からそよそよと流れ込み、
天使達の歌声が聞こえてきそうな眩しい朝日。
今日は仕事も入れずそれぞれ好きに過ごす楽しい一日がはじまるはずだった。
はずだったのだが・・・・・・
今、部屋には不穏な空気で満ち溢れていた。
「そこまで言われんならオレもうお前とは口も聞かねーー!!」
「お前の無駄口が減るならこちらも願ったりかなったりだ!」
三人部屋の真ん中のベッドに腰掛けるレリエは窓の外を睨みつけるカイと
ドア側のベッドで本から顔を上げないナオヤの二人に挟まれておろおろとしていた。
--ことの発端は何だったかいつものようなくだらない小競り合いが原因だったと思われる。
しかしどちらかの目覚めが悪かったのか売り言葉に買い言葉、
朝食の場はいつの間にか戦場のようなピリピリとした空気になり果てたのだ。
レリエはその不穏さを全身に感じる中
普段と全く変わらぬ様子のクレイヴァーと、
こんな状況にも構わずおかわりをし、もりもりと食が進む
スーの神経の図太さが心から羨ましいと思った。
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