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1話-ヒカリゴケの夜露を集めて
冒険者ギルドはたいてい街の酒場に情報屋と共に併設されていて
会員になれば依頼を受けて成功に応じて報酬が受け取れるという
旅人やその日暮らしの人間にはありがたいシステムである。
依頼内容は犬猫の捜索やおつかいから魔物退治、
ダンジョンへ潜りアイテムを探すなどから
果ては国からの極秘の依頼などスケールも多岐にわたっていて
ギルドの会員のランクに応じて依頼を受けることができるのだ。
もちろんランクの高い仕事ほど危険を伴うし難易度も高いがその分
報酬も豪華である。
酒場の年季の入った扉を押し開けるとアドラステアのギルドの倍以上はある
その広さにまず驚かされる。
依頼をする者、受ける者、食事をする者、昼間から酒盛りをする者たちとで
なかなかな賑わいぶりだ。
ここのギルドマスターは大柄で筋肉質な男で口元に蓄えたひげが
トレードマークの気の良さそうの男だった。
「おや、新顔だな、依頼かい?それとも仕事が欲しいのかい?」
マスターはRPGのNPCのごとく新参者にはお決まりのセリフを繰り出した。
「仕事を受けに来たんだ、俺たちでパーティ登録できる?
あとオレ以外のヤツには会員登録をしてもらえるかな」
そう言ってカイは自分のギルドバッジを差し出した。
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