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目覚め
ー朝ー
新木美晴は心地のよい布団の中で薄っすらと目を開けた
だが、目覚めてすぐに動き出す事は無く、ウトウトと気持ちのいい余韻に浸る
そうだ、ここ…
この状態が非常に気持ち良いのだ…至福
この時間が長く続けばどんなに幸せか…
ジリリリ…
まぁ、目覚ましによって邪魔されるわけだが
美晴は時計を1撃で止めて、布団の中で再び目を閉じた
「起きなよミハル」
「ん…?」
声のした方向に顔を向けると、猫が鎮座していた
猫丸だ
家の飼っている猫が顔の横にちょこんと座っている
「…なに…?」
「にゃ〜…」
「いや、にゃ〜じゃねーから…」
「起きなよ、5分経っちゃうぜ?ママンに怒られちゃうよ?」
それに対し
美晴は再びを目を閉じて、気だるげに話した
「家のお母さんがこんな事で怒る訳ないから…それに…成長期の私にはまだまだ睡眠が必要なの…アンダスタン?」
「いいや…全然分からない」
そう言って猫丸はその場で跳躍し、私の胸部に着地した
おふあっ…!
衝撃が肺に…
「ちょ…のきなさいよ…」
「はぁ〜…成長してほしい所は全く育たないのにね〜」
ふにふにと胸の上で足踏みをする猫丸
「……なんだと…」
生まれてこの方十数年
美晴は『殺意』というものを悟る事ができた
事後、ペットを家中追いかけ回す事に
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