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勝負師
「さてと…そろそろ学校行くかなぁ」
家を出てから5分で登校しなければならない
それがこの世界のルール
私が家を出た瞬間に遥か頭上にある人工衛星によって監視されるのだ
1秒でも遅れたらアウツ…
慎重に玄関の扉の取っ手を回す
「ちょっと待ちなよミハル」
扉を開ける前に猫丸から声がかかった
「なに…」
「俺も送って」
「送る?何の話だっけ?」
「ほら昨日さ、猫の集会があるから明日送ってって言ったじゃん」
「………言ってたっけ?」
「言ったよ言った!ね?いいでしょ?ねぇ?お願い!」
「ああ、もう!んじゃ乗れ!乗れ乗れ!」
「やったぁ!ありがとうミハル〜♪君のそういう所が好っき」
「キっモ…」
調子のいい奴め…
タイムリミットは5分…
私の脚力をもってすれば
例えしばしの寄り道をしようとも…
美晴は頭の中で逆算し
おおよその所要時間を見積もった
ギリちょんセーフかアウトってとこね…
面白い…やってやろうじゃないの
美晴は力強く玄関の扉を開いた
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