15人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
子ども服専門店に向かった僕は驚いた。
女児服のバリエーションの多さに。
ワンピース、チュニック、スカート、キュロット…、選択肢が多すぎる。どれを選んだらいいのか全然分からない。
困り果てていた僕の足は、夏季限定特設コーナーで止まった。
「…いや待てよ。いっそ、ゆかたにしてみるか。ゆかたならセット販売してるから、コーディネートを気にする必要はないし」
これでも僕は日本画家だ。新年会や総会などの行事には、和服を着用するのが習わしとなっている。ゆかたの着付けくらいならできる。
この一時間後。
ゆかたをチョイスしたのが、いかにナイスでグッドなアイデアだったのかを、僕は深く深く実感することになった。
最初のコメントを投稿しよう!