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8月15日
朝起きたら、足元になにかがいた。
寝惚け眼をこすり、布団のそばに置いていた丸メガネをかけた。三回まばたきをして、それからもう一度、“なにか” をまじまじと見た。
…少女が寝ていた。
それもはだかの少女だ。
「うわあっ!」
叫んで飛びのいた。
まばたきを繰り返した。
ほっぺたをつねった。痛い。
どうやら夢じゃないらしい。
ただの女の子じゃない。
猫耳としっぽがついている。
そっとさわってみた。
温かくて毛がふわふわしている。
本物の猫耳としっぽだ。
のんきに体を丸め、くうくうと寝息をたてている。扇風機の風があたるたびに髪の毛が揺れる。
ただただ混乱した。
この子はいったい誰なんだ。
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