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「まろん…!」
感極まってハグしようとして、まろんに逃げられた。自分からはぐいぐい来るくせに、僕が近づくと逃げる。この気まぐれっぷり、まさしくまろんだ。
「暑苦しいにゃ。それよりお腹すいたにゃ。エサをよこせにゃ!」
「エサって。この部屋には、もう猫用のエサなんて一つもないよ」
「ないなら買って来い。今すぐ、ダッシュにゃ!」
まろんの命令には逆らえない。人類はすべからく猫の下僕なのだ。
僕はまろんの食糧を調達するため、駆け足で家を飛び出した。
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