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夏休みが終わった。
宿題が終わっていないと泣きついてくる小春に付き合った結果、朝の5時までかかった。ここまでかかったのは僕も宿題が終わっていなかったのが原因の一つにあった。
夏休み明け早々席替えをして、僕は小春の斜め後ろの席になった。
机の下。椅子と床の間から膝窩が見えた。きっとわざと見えるようにしているのだ。ぶかぶかな小春の制服で普通見えるなんてことはあり得ないのだから。
小春はすべてお見通しだった。それでも僕を受け入れてくれる。悩みとか迷いはすべて取り越し苦労だった。
僕は変態だ。小春が受け入れてくれるなら、僕は変態でもなんでも受け入れる。小春がいてくれたから、僕は僕でいられるのだから。
こうやって人は変態になるのだと、この夏初めて知った。
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