膝窩

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膝窩

 僕はモヤモヤした日々を過ごした。小春は2日に一度は必ず来くるのだが、何かおかしい。  小春はスカートを履くようになった。膝丈くらいで、うつ伏せになりながら漫画を読んだりゲームをしていた。  読書をしていても一緒にゲームをしていても気になるのは膝の裏だ。調べてみると膝窩(しっか)というらしい。  僕は膝窩に惹きつけられている。  肉付きの悪いお尻も、膨らんだ胸も、可愛らしい顔も、ぷるっとした唇も、滑らかな曲線を描く背中も、全てどうでもいい。僕にとっての唯一の魅惑。それが膝窩だった。  なんて綺麗なんだろうと見惚れていた。途中視線に気づいてか「なに?」と聞いてくるのだが「なんでも」と短く返す。  僕は小春の膝窩が魅力的に感じた。どうしようもなく愛おしくなった。どうにかしてまた触りたい。堪能したい。  それと同時に自分が変態であったという現実に苦しんでいた。寝ても覚めても自分は変態なんだという現実を小春が突きつけてくるのだ。
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