4月のしげる

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『追って来るわね、当たり前か…』 運転しながら女が言った。 『あの…』 『何!』 『いや…』 『裏道行くから、少しの間、黙っててね』 しげるは、従うしかなかった。 目を閉じて、今の状況を確認する事にした。 『朝、起きて…バイト先に向かって…コンビニ寄って…眠いから缶コーヒー飲んで…あっ!缶コーヒー飲んだからバス代を浮かせる為に歩いて…そしたら、急に雨が降り出して…急いで地下に降りて…地下?』 記憶が…途切れた。 『どうやら、上手くいったようね…』 『はぁ…』 『さてと…降りるわよ、着いて来て』 女は、地下駐車場に車を置いて、しげるに着いてくるよう促した。 『あの…バイトがあるんだけど?』 『まだ、やる気なの?!』 『そりゃあ、生活があるから』 しげるが答えた。
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