Petricor

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【お知らせ : いつも当作品を読んでくださっている皆様、本当にありがとうございます。諸事情により長い間更新ができていませんでした。申し訳ありません。突然ですがお知らせです。スマホを変えた都合でエブリスタのアカウントも変更致しました。ですので今後は新アカウントで執筆活動を続けていきたいと思います。もし当作品の続きを読んでやってもいいぞという方がいらっしゃいましたら、こちらからいずれ上がると思いますので待機頂けると嬉しいです。内容は一部改変すると思います(全然違う話になってるかもしれませんがこの作品の設定が生かされるはず)。お手数ですが宜しくお願い致します。新アカウント▶https://estar.jp/users/590572771】  俺は元来、雨の降る日が嫌いではなかった。  あの空から落ちる水滴は、俺の世界を変えた。けれども雨は、というより水は、やりようによっては凶器ともなる。その証拠に、降る雨は空気抵抗がなければ我々の身体を貫通するほどの威力を持っている。  このように、一見無害そうなものでも、というよりそのように振る舞うものでも条件を変えると何かしら悪影響を及ぼすことに成り得るのである。  話を変えよう。  いつのときも、良くも悪くも事態が転じるのは雨の日に限った。これは非常に困ったことで、なぜかというに、雨では動きが取りづらいからだ。俺たちの仕事というのは、俊敏に動き、且つ受け身をとりながら敵の相手をするという高等技術を必要とする。だが、最重要局面でいつもいつも雨が降る。これはかなり前からそうであった。  しかしなぜそのようになるのかは、未だ分かっていない。
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