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目を離した隙に
「おい颯!」
「綾斗さん、、、」
「美優さんはどうした?」
「それが、、、目を離した隙に、、、」
「逃げられたのか?」
「すみません」
「探してこい!歩きなんだまだそう遠くへは行ってないだろう、見つけるまで戻って来るなよ!」
「はい、、、」
颯はしぶしぶ、車に乗り美優を探しに出かけた。
「ごめんね面倒かけて」
「親父、さっきの事ですが、親父は美優さんの結婚相手の候補は考えているのですか?」
「一応ね。でも決めるのは美優だよ」
「わかっています」
「気になるのかい?」
「、、、気にはなります」
「絢斗は若頭だからね。いくら今絢斗が若頭でも跡継ぎは美優の結婚相手だからね」
「はい、俺は、美優さんは妹みたいな感じなので、正直結婚は考えられないです」
「そうだね。それに、、、絢斗、聞いた話だと、歌舞伎町のホステスと付き合っているとかいないとか」
「、、、仕事の付き合いですよ」
「まぁ、誰かと関係がある以上、美優はあげられないよ。大事な一人娘だからね」
高校の時荒れていた俺は、親父に引き取られた。
それからずっと小笠原組で世話になっている。
一人娘の美優さんとは、兄弟みたいな感じだ。
美優さんとの結婚なんて想像もつかないし、
考えた事もなかった。
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