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「ちょ、ちょっと、待って!」
ほとんどされるがままになりながらも、なんとか抗議の声を上げる。
が、彼に手を緩めるようすは見られない。
……いや、何かがおかしい。
「はいはい。おとなしくしようね~」
小さい子をなだめるように言いながら、彼は手際よく枕元を弄っていく。
──ん?
「ほ~ら、急病人は急病人らしく」
彼がそう言ったところで、私は思わず抵抗の手を止めた。
「……急病人?」
どういうことだろう。
じっと見つめると、彼もこちらを見つめ返してきた。
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