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「ああ、覚えてないんだ」
覚えていないって、何をだろう。
そういえばこの声、どこかで聞いたような気がする。
「君、倒れたんだよ。それもさ~、俺が声をかけた瞬間に」
「──!」
そう言われた瞬間、気を失う直前の光景が一気によみがえってきた。
そう、駅が見えてきたあたりで誰かに話しかけられたのだ。
(このヤンキーくんだったのか……)
そうだ。
確かにあのとき聞いたのもこんな感じの声だった。
(え、でもなんで私こんなところに?)
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