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救急車の中や、病院で目が覚めたのならわかる。
でもホテルというのは……。
でもそう思った瞬間、なぜか唐突に彼がベッドの上で何をしているのかがわかってしまった。
「ねえ。それって……」
「ああ、うん。ぬるくなっただろうからさ」
彼が手に持っていたのは簡易氷嚢だった。
別に私を押し倒したわけではなく、押しのけて氷嚢を交換していたのだ。
「軽い熱中症だね。しばらく休んでれば治るよ~」
そう言って、彼はひらりとベッドを下りた。
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