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本当に「一張羅」なのだ。
上等な衣装の意味ではなく、一着しかないという意味での「一張羅」だけど。
そして注意してみれば、そこにバッグも一緒に置いてあるのが見えた。
中身が無事である保証はないものの、とりあえずほっとする。
そんな私を見て、ヤンキーくんが呆れたようにため息をついた。
「……君さあ、変わってるよね」
変わってる?
意味がわからなくて、私は首を傾げる。
「普通スーツより財布の心配じゃない?」
「……ああ」
言われてみればその通りだ。
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