13人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「……それに。まあ俺が言うのもなんだけどさ、目が覚めた時に服脱がされてたら違う心配しない?」
彼の言葉に私は目を瞬く。
「え? だってさっき……」
襲わなかったじゃないか──「続き」をしようとか思わせぶりなことを言いながら。
「続き」とは結局、熱中症患者への「処置の続き」だった。
「……あなた、ほんとは何者なの?」
するとヤンキーくんは肩越しに振り返り、にこりと笑って言った。
「俺? 俺ね、実は救急救命士なの。星条総合病院の」
「……はい?」
最初のコメントを投稿しよう!