2-目覚めたら

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世の中にはこんなヤンキー──いや、派手な見た目の医療関係者がいるのだろうか。 「別に信じなくてもいいよ」 まるで内心を読まれたようなタイミングだった。 少しどきりとする。 「……でも。このクソ暑い中こんなスーツ着て就活なんて正気?」 彼はそう言ってクローゼットにぶら下がるスーツを指さした。 気のせいだろうか──さっきより声が凄みを帯びている気がするのだけど。 「最悪死ぬよ?」 笑顔を崩すことなく言うせいで、なんだか余計に迫力がある。
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