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世の中にはこんなヤンキー──いや、派手な見た目の医療関係者がいるのだろうか。
「別に信じなくてもいいよ」
まるで内心を読まれたようなタイミングだった。
少しどきりとする。
「……でも。このクソ暑い中こんなスーツ着て就活なんて正気?」
彼はそう言ってクローゼットにぶら下がるスーツを指さした。
気のせいだろうか──さっきより声が凄みを帯びている気がするのだけど。
「最悪死ぬよ?」
笑顔を崩すことなく言うせいで、なんだか余計に迫力がある。
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