2-目覚めたら

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見た目で判断──していたのだろうか? でも確かに、彼のこの見た目と救急救命士という職業が、私の中でうまく繋がらなかったのは事実だった。 反論できない。 私が何も言えないでいると、彼はふっと口調をやわらげた。 「勘違いしないでね。俺は君が『見た目で判断』してることを責めてるんじゃないから」 ということはつまり、それ以外を責めている、ということだ。 なんだか嫌な予感がする。 「でもね、そういうことがもしわかっていたとしたら、こんなスーツは着ないはず」 「──!」
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