2-目覚めたら

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その言葉で私にもようやくわかった。 話は飛んでなんかいなかいない──ちゃんと繋がっていたのだ。 「見た目を飾り立てろと言ってるんじゃないよ。そうじゃない。ただ君は、外見も自分の一部だってことをわかってない」 「……っ」 違う。 決して、わかっていないわけじゃない。 ただ信じたかっただけだ。 これまでの人生でさんざん聞かされてきた「人間は中身だ」という言葉を。 「君が変わらない限り、君の就活に終わりは来ないよ」 静かにそう言って、彼は部屋を出て行った。
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