3-浄化

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シャツの袖がみっともないほどぐしょぬれになった頃、ようやく涙が止まった。 泣いていたって何も解決しないし誰も助けてくれない。 それでも、やっぱり涙を流すことには何らかの浄化作用があるのだ。 まるで身体の中の精神的な毒素が、涙に溶けて排出されるかのように。 (でもいい加減、いつまでもここにいるわけにはいかないし……) そう思ってベッドから出ようとした時だった。 あのピッという電子音が聞こえた。
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