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大学受験。私みたいな人がいるかも。の淡い期待で受けた。受かった。
友達はできたけど、どれも知り合いに近い友達だった。
果たしてそれが友達と呼べるかは疑問だった。
大学も高校と同じだった。
つまらなかった…男女の出会いを目的としたサークル活動にコンパ。
変わり映えのない話題に、浅はかな遊び。
私の居場所じゃなかった。
女子大生…女子高生というS級ブランドには劣るけれどブランドではあった。
バイトはしなかった…高校時代に稼いだお金を使って生活。
娯楽はTVだけで充分だった。
ブランドにも興味がなく、流行の服も別にどうでもよかった。
それでもお金は使えば無くなる。
貯金は目減りし、今のままでは増えはしない。
高いウィークリーマンションから安いアパートへ引っ越した。学費を先に全額支払うと500万を切った…もうすぐ大学2年になる…。
月日は経つのは早かった…予想以上にお金が無くなるのも早かった。
携帯に大事にしまってあった番号。
十九歳になる日…私は電話した。
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