愛するオトコと愛されないオンナ~面食いだってイイじゃない!?

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* 「お、お見合い…!?」 あまりの衝撃に、食べていた生姜焼きが喉に詰まり、慌ててお茶を流し込む。 「……そんなに驚くことはないだろう。おまえだって、もう結婚しておかしくない年だ…っていうよりも、遅いくらいだな。」 「そ、そんなことないわよ!最近は、全体的に晩婚になってるの。 昔とは違うんだから…」 「でも、おまえも今年で35歳…今年からは、四捨五入したら40になるんだぞ。」 「えっ!?」 40…それはけっこう気の滅入る数字だ。 そりゃあ、確かにお父さんの言う通りかもしれない。 35を四捨五入したら、40になるよ。 だけど、なんでわざわざ四捨五入になんてするわけ? 35は35のままで、そっとしといてほしいわ。 それに、誕生日にはまだちょっとあるから、今なら私は四捨五入で30なのよ!? 「いや、この際だから正直に言おう。 僕は、おまえが行き遅れようが、行きそびれようが、それはそれで良いと思っていた。 なんせ、おまえは異常な程の面食いだ。 それが直らない限りは、幸せな結婚なんて無理だと思っているからな。 実を言うと、今回の見合いは訳ありなんだ。」 「訳あり…?」 お父さんは、ゆっくりと深く頷く。
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