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「日野、あんた、夏休み何してんの?」
「あー、ごめん、ひまちゃん、折角のデートのお誘いなんだけど、俺結構忙しくて」
「はあ!? 誘ってない。夏休みに思い出作りたいねーって話してただけ。うんっと一生思い出に残る、そんなやつ」
……そうか、日野くん忙しいのか。って私には関係ないけど。
「ああ、なるほど。アオハル」
「私も夏期講習あるし」と、聡子。
「私も部活」と、一応言っておいた。
「俺、そういうの面倒臭い」
いつの間にか、そこに塔ヶ崎くんがいて、朝から気だるそうに言う。彼はいつでも何だか大人っぽい雰囲気。泰然自若?に面倒臭そうとか興味無さそうとか足した感じ。ってことは興味索然?なんて考えてたらいつの間にか、陽葵の意中の誉田くんも参戦していて、陽葵がちょっとピリリとすました顔をした。
「俺は、やってみたいことがあるから誰かが付き合ってくれると嬉しいな」
はあ、興味皆無!
「ああ、じゃあその昂良のやってみたいことをみんなでやりゃーいんじゃん?」
って塔ヶ崎くん、参加するんだ。
ついでに、何でそれに付き合わないとダメなのかわからないけど、内容は聞いておくとしよう。もしかしたら、面白いことかもしれないし。
「誉田くんのしたいことって何?」
誉田くんは勿体ぶって、(早く言えよ!)みんなの顔を見回した。
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