1.ペア

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「俺は、人が死んだらどうなるか知りたい」 一瞬にして、その場が凍りついた。 は?は?はぁ!?何て!? 「……これ、フラグじゃねえ? 」塔ヶ崎くんがそれっぽく言う。 「数日後、この中の誰かが変死体でみつかるのよね」聡子もそれに合わせて低い声で言った。 「え、ヤダヤダヤダ! 俺、このささくれビーッてなったとこさえ見れないのに、怖い怖い怖い! 人なんて切り刻めないよお」 日野くんが怖がった振りして陽葵に泣きつく。こうやって日野くんが笑いにお陰で、場の空気が和らいだ。 「……犯人、お前じゃないか」 「何気にエグい」 塔ヶ崎くんと聡子がそう言って笑う。 ほんと、日野くんはこういうのすごく上手い。天才! 「俺んち、長寿の家系だから、誰かが死ぬとか経験したことないんだよ」 「あー、なるほど。死体というより、ご遺体の方ね」 「そ、でもまあいつか見なきゃならないんだろうな」 いやいや、死体だろうがご遺体だろうが見ないに越したことないよね。何言ってんの。 「だな。さ、冗談はさておき、せっかくだからこの6人で思い出つくろうぜ」 日野くんがそう言って、冗談としてに処理をした。敏腕! てか、マジ?みんな何でこんな変わった男と友達してんの?信じられない。 とにかく、6人で夏を満喫する方向で話は進んだ。
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