1.ペア

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終わった。 私の人生は終わりました。お父さん、お母さん、先立つ不幸をお許し下さい。 『俺は、人が死んだらどうなるか知りたい』 あんな変態のあんなフラグを受けとる運のなさ。 でもさあ、誉田の野郎は『1』持ってた気がするんだけど。見間違い?日野くん字汚かったのかなあ?字汚いとか男子っぽくてイイ。 はあ、死ぬじゃん。殺されるじゃん。誉田、あのセリフ言う時全く笑ってなかったし。そこを優しくて空気の読める日野くんが冗談にしてくれたから笑い話になっただけで あいつのあの目は本気だった。 何?グリム童話も本当は怖いって言うし、あいつも陰で王子って呼ばれてるし。死体愛好家?って、死体って私!? やだやだやだー。キモい! 通学鞄の中でマナーモードを解除したスマホが通知音を鳴らした。 それは、あまりにも早い、誉田からの死へのメッセージ通知音(カウントダウン)…… 『細川さんは毎日部活で忙しいんだよね』 ……普通だ。いや、騙されるな。敵はキレ者だ。私は私なりにそんなに良くない頭をフル回転させた。少しでも死期を引き延ばしてやる! 『そうそう、忙しいの! すっごい忙しいの、毎日毎日夕方までびっちり部活で!』 私の所属している英語部はいよいよ同好会に成り下がりそうなほどふんわりした部で、英語の教員が英検対策に勉強の場を作ってくれた程度のもの。……なのだ。
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