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プロローグ
「糞!なんで、この子は感情を持つ事が出
来ないのだ!!」
1人の研究者の声が研究所に響き渡る。
「おかしいですね。感情の情報を脳のパーツに流してはいるのですが……」
「感情の伝達失敗致しました」
研究所には1人の少女が頭に情報を流し込む為の独自に開発されたシールが貼られている。
「ヤバいですよ!政府に我々の研究の情報が漏れました!!直ぐにヤツらが来ます!逃げましょう!!」
急に研究所のドアが空き、1人の研究者の男がかなり焦った様子で入ってきた。
「なんだと!?そんな馬鹿な!?何故情報が漏れているのだ!?」
研究者達は皆慌て始め、逃げようとするがもう遅い。
外は既に大量の禁忌取締団体に囲まれていた。
「貴様らが極秘に人造人間の開発を行っていた事は分かっている。抵抗しなければ命までは奪わん。大人しく出て来い。」
外からは団体のリーダーと思わしき人物のハッキリとした声が聞こえてくる。
それは、絶望的状況だった。
逃げようと外に駆け出した研究者達がどんどんヤツらに捕まる。
ヤツらは研究所の中に入り込み研究所の中に隠れようとした研究者も、全て捕えられる。
しかし、頭にシールを付けた少女を抱えたたった1人の研究者の男だけはヤツらの目を盗み命からがら研究所逃げ出すことが出来た。
これはその男と、その人造人間の少女の話である。
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