香港からのお嬢様?

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香港からのお嬢様?

 香港が、中国政府とかなりもめていた頃のこと。(今もそうだよね?)  その日はちょうど八月になったばかりだというのに、曇り空でまあ涼しかったかな。気温は14,15度くらい。  うちの周辺は真夏でもたまにこういう天気にみまわれる。  それでも私は半袖でマスク。マスクが意外と暑いんだよね。  そんな時、現れた東洋系のお客さん。その姿に私の目は一瞬、彼女に釘付けとなった。  だって、その人、黒いダウンジャケットを着て、しかもそのファスナーまでちゃんとずっと上の首のあたりまで上げていた。さらにフッドもかぶって、マスクまでつけていた。黒いダルマ状態に見えた。  いや、そんなに寒くないでしょう。暖かいところから来た人には、とんでもなく寒く感じるかな?  その人の買い物は大量で、カートからベルトコンベアに山のような食品をうつしているのは、がっしりとした上背のある白人さん。  初めは夫婦かなと思ったけど、中国野菜が多くて、これは絶対に違うとわかる。合計金額を伝えると、当然のごとくといった感じで、その女性が一歩前に出た。  その様子から、白人男性は雇われ運転手だと気づいた。  キャッシャーっていろいろな人に会えて楽しいよ。
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