6人が本棚に入れています
本棚に追加
しかたなく、心を落ち着けて目の前の受話器をとり、55を押す。それは店内放送になる。
「値段のチェックをお願いします」
するとすぐにボーイズ(のちには小姓と呼ぶ)が飛んでくる。
その人に商品を渡し、チェックしてもらう。
チョコがかったおいしそうなアイスバー、チェックしに走ってくれた小姓が5ドル99と言ったとたん、客が口を開いた。
弁護士の「異議あり!」っていうタイミングで。
「いや、セールだったはず。そんな値段ならボクは買おうとしなかった」と申すではないか。
私は、その間に挟まれてどうしたらいいかわからない。だって、わざわざ頼んで値段を見てきてもらったのに、客がそうじゃなかったなんて言うんだから。
さらに客が、「たしか、4ドル99くらい・・・・」と言うから、小姓もちょっとむっとした顔で、「その値段でしてあげていいよ」と私に言う。
それなら最初からそう言えばよかったんじゃないのか・・・・。
私までがそうブツブツ言いたい気持ちを押さえ、にっこりしてその値段を打ち込んだ。
小姓にもありがとうと伝える。
ふう~、キャッシャーは大変だ。
最初のコメントを投稿しよう!