人種多様の国、街

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 東洋系のキャッシャーってそうたくさんはいないから、中国系のお年寄りにすごくうれしそうに話しかけられる。  本当に懐かしい知り合いに会った、そんな笑顔を向けてくれる。申し訳ないくらいに。  他のレジに並んでいるのに遠くからじっと私を注意深く見ている人もいた。  ああ、また中国人と思われているなっと感じていた。  別にそれはイヤじゃない。だって、その視線は暖かいものだから。  その人は、通り過ぎる時私の手をとって、(ソーシャルディスタンスもなにもない)なにか言って帰っていった。なんだったんだろう。がんばってね、って言われたんだと思う。  ここには、日本の人もくる。もうあらかじめ、顔を知っている人もいたり。向こうから日本の方ですか? と聞かれたり。日本人の名前でも、カナダ生まれの日系の人だと日本語を話さない人もいるので。自ら名のって、この近くで働いていますって自己紹介してくれる人も。  キャッシャーって、人の輪が広がる。
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